少しでも元気になってほしいと思いを込めて!


「東北震災被災地・宮城県東松島市にてボランテイア演奏」

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東北震災から1年あまり経ち、実際に被災地へ足を運び地元の人々とふれあいながら
幼少期から続けてきた大正琴の音色を通して少しでもみんなを癒してあげたい!
という強い想いを抱いていたAくん。
社会人や学生が有志で立ち上げたボランティアグループの人達との出会いをきっかけに
メンバーの一員として現地で大正琴演奏をすることが実現しました。
学生でもあるAくんの目を通して感じた被災地の様子もレポートしてくれました。

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「ボランテイアグループでどんな活動をしましたか?」

僕が参加したボランティアグループは炊き出しや瓦礫撤去の他に
宮城県東松島市の武道館を借りてイベントを行いました。
イベントでは音楽ライブ、現地の住民の方々のカラオケ大会、ふれあいダンスなどが行われ、
その中で僕は音楽ライブに大正琴のソロ演奏で参加させて頂きました。

大正琴ソロ演奏は東北に因んだ曲や季節を思わせる曲。
そして何より東北の皆さんの心の癒しになるような曲を中心に演奏しました。
また応援の気持ちを込めて、東北民謡”津軽じょんがら節”を力強く演奏して、
今回主催したイベントのトップバッターを努めさせてもらいました。

それから音楽ライブの中で大正琴とギターとバイオリンと一緒に
僕たちの地元愛知県に因んだオリジナルのテーマーソングを作りコラボ演奏もしました。

また2日目には、老人施設を訪問して、
ここでも生の大正琴の音色を現地の方々に聴いて頂きました。

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「実際に足を運んでどうでしたか?」

今回のボランティアで宮城県へ滞在した期間は2日間でしたが、
何より東北の人々の強さを身にしみて感じました。
皆それぞれ僕らが想像できないような辛い思いを抱えているにもかかわらず、
どの人も笑顔で温かく迎えてくれ、大正琴の演奏をとても真剣に聞いてくださり
会うたび会うたび”ありがとう”の声をかけてくれました。

ただ亡くなったご家族の話や3.11の話をする時、皆さんの笑顔の奥に寂しさや悲しみを
感じました。実際には、テレビの報道で見ていた以上に街はまだまだ悲惨な状況の場所も
多々あり、困っている人々もたくさんいました。
これからも支援を続ける必要があると強く感じました。

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「今回の活動を通して感じたことは?」

僕は正直なところ現地へ行くまで、東北の街はもうほとんど復興していると思っていました。
しかし現地について目の当たりにした光景に、ただただ言葉を失いました。
家が無くなり仕方なく仮設住宅に住む人、大切な人を失い悲しみにひたる人。
跡形もなくなった住宅街。とてもショックを受けました。

確かに昨年に比べ瓦礫の山や積み上げられた被災財はある程度片づけられたと思います。
でも現地の方は「昨年まではとにかく食料や物資などが欲しかった。
正直ライブや有名人が来て励ましてくれても楽しむ余裕もなかった。
でも今は違います。最低限の暮らしはしていけるようにはなりました。
ただ誰もが寂しいんです。家族や大切な人、家や財産を失った寂しさ。
一番大きいのは時間が経つごとに世間が東北のことから少しずつ離れていく寂しさなんです。
だから何かしようと思わなくていいから、とにかく東北を訪れてほしい。」
と言葉をかけられました。

今回ボランティアで参加させてもらい東北のことを忘れては行けない、
もう一度ちゃんと見ないといけないと思いました。

僕は東北の方々のために少しでも元気になってもらいたい。という思いを込めて
大正琴を演奏しました。実際にどれほど感動を与えることができたのかわかりませんでしたが
「下をうつむいている人が、琴の演奏があると聞いて一歩外へ出て、
生の音に耳を傾けることで、また明日から頑張ろうと少し前を向けるんですよ」と
演奏の後に声を掛けてくれた方もいらっしゃいました。すごく嬉しかったです。

一人でも二人でも大正琴の演奏を聞いて前を向いてくれるなら、
そして音楽で少しでも背中を押してあげられ人のためになれるなら、
大正琴を続けてきたことにこれ以上幸せなことはありません。

僕はまた東北へ行きたいと思います。
そしてこれからも僕らしく大正琴の音色を奏でていきたいと思います。

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>>人と人の和を大切に大正琴澄音会

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